冬の養生
冬は、
立冬に始まり、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒を経て、
立春までの三ヶ月をいいます。
この、冬の三ヶ月を『閉蔵』というそうです。
閉蔵とは、
「冬の寒を避けるために万物が戸を閉ざして、陽気を潜伏させる」
ということをあらわしています。
大地を氷雪で覆うような寒さから心身を守ることが大切です。
早く寝て、
朝は日が差してから起きるように心がけ、
寒さを避けて暖かくし、
行動や思いを控えめに、
陽気の発散を抑えるようにしましょう。
この法則に逆らうと
腎気が損なわれて、気力・体力を蓄えることが出来ず
春の気候変化などに対応できなくなるため、
手足の冷えが残りやる気もわかないと
「黄帝内経」にも表現されてます。
※黄帝内経:中国最古の医学書
【冬養生のポイント】
▪寒邪を防ぐ
心身に悪影響を与える寒さを「寒邪」といいます。
寒邪は、心も身体も縮こまらせて動きを鈍らせる傾向があります。
血行不良による末端の冷えや痛み、新陳代謝や免疫力の低下も起こりやすく、様々な病気が悪化しやすいのが特徴です。特に首、腰、足首の冷えに注意し、入浴を工夫して身体を温めましょう。暖房が強すぎると、汗を掻いたり、気を消耗するので注意が必要です。
《寒邪による症状》
手足の冷え、腹部の冷えと下痢、腰痛、関節痛、カゼ
■腎を温養する
冬の寒さのエネルギーを蓄えている腎に大きな負担をかけます。
また、腎の不調は老化現象にも繋がります。
生もの、冷たいものの摂り過ぎに注意して
根菜類や香辛料を温かいスープや鍋で取り入れましょう。
睡眠をしっかりとることも大切です。
特に陰が極まる冬至のあたりでしっかりと腎を養っておくと、
翌年には病気にならないと言われています。
《腎の消耗による症状》
耳鳴り、白髪、頻尿、夜間尿、むくみ
【冬におすすめ食材】
生命力を蓄えた根菜類を温かく調理して頂くことで、
冬に必要な陽気を得ることが出来ます。
ほどよい塩分と香辛料は滋養強壮と温めに効果的です。
腎のはたらきを助ける高麗人参や山芋、黒い食材で
元気を補いましょう。
□黒い食材:腎の働きを助け「血」を増やし血行をよくします
黒キクラゲ、黒豆、黒米、黒糖、ひじき、わかめ、昆布など
□身体を温める食材:特に羊肉はその効果が高いと知られています
羊肉、鶏肉、エビ、玉ねぎ、にら、カボチャ、くるみなど
□きのこ類:生命力や抵抗力アップ
□柑橘類:みかんやキンカン、ゆずなどの柑橘類にはビタミンCが豊富。
カゼ予防や咳が出る時におススメです。
以上、冬養生を参考にして頂きながらいつもの冬より
少しでも快適な冬をお過ごし頂けましたら幸いです。
0コメント