夏の養生
夏は立夏(5/5)から始まり、小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋(8/7)までの3ケ月を言います。日本の夏は梅雨時期の蒸し暑さと、梅雨明け後の灼熱の太陽が照り付ける猛暑。夏の間は2通りの暑さに悩まされます。それぞれの暑さに適した養生法で少しでも過ごしやすい夏をお過ごしください。
■それぞれ夏の養生ポイント
□蒸し暑い夏
心身に悪影響を及ぼす湿度を「湿邪」と言い、湿邪によって余分な水分が体内にたまると胃腸の不調や痛みだるさがあらわれます。
〇湿邪による症状/むくみ、だるさ、口の粘つき、食欲不振、関節の腫れと痛み
〇【湿邪の五行説】土/脾/胃/思/湿/黄/甘/口/唇/肌肉/涎/土用/中央
■ 養生法 ■
寝具はなるべく乾燥させ部屋も風通しの良く過ごしましょう。冷房を使いすぎると、思った以上に冷え冬の不調に長ります。首や腰、足首は冷やさないようい注意が必要です。
■ 食養生 ■
フルーツのほどよい酸味と甘味は汗の掻き過ぎを抑え、発汗で失ったうるおいを補います。冷え過ぎない程度に取り入れましょう。ウリ科の野菜や豆類、穀物は水の巡りをよくして脾を元気にしてくれます。
【水を巡らせる食材】トマト、ナス、キュウリ、冬瓜、スイカなど夏野菜。ハトムギ、緑豆、南蛮毛
□猛暑で暑い夏
心身に悪影響を与える暑さを「暑邪」といいます。暑邪は汗として水分を発散させ、体内のエネルギーも消費させるので熱中症のような症状があらわれます。こまめに水分と栄養を補給することが大切です。
〇暑邪による症状/汗かき、口の渇き、夏バテ、熱中症、鼻血、皮膚の赤み
〇【暑邪の五行説】火/心/小腸/喜/熱/赤/苦/舌/顔面/血脈/汗/夏/南
■養生法■
こまめに水分と栄養を補給することが大切です。水分の摂り方としては「少量を早め、こまめに」が原則で、冷たいものの飲み過ぎには注意が必要です。
■食養生■
夏野菜や苦みのある食材は、身体の余分な熱を冷ましてくれます。お年寄りや胃腸の弱い人は身体を冷やし過ぎないように、シソや生姜など薬味を上手に使うとよいでしょう。
【元気を補う食材】雑穀、豆類、芋類、カボチャ、ニンジン、椎茸、とうもろこし、ナツメ、高麗人参など
夏の暑さは心、湿気は脾に大きな負担をかけます。
夏の間は冷たいもや刺激物をとり過ぎないように注意しましょう。
夏野菜は自然なカタチで体内の熱を冷まし、水分代謝を良くしてくれます。
お身体のコンディションに合わせた養生法で快適な夏をお過ごしください。
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